Case Study 事例紹介

コンテンツ開発 自社プロジェクト 観光・飲食

株式会社Bulldozer 自社プロジェクト

文化を構造的に再編集した訪日インバウンド向けの体験プログラム:言語と文化を翻訳し、受け継がれてきた価値が伝わるコンテンツ開発(ご協力:繁乃鮨 様)

日本各地には、普段は表面に現れない伝統や文化が脈々と受け継がれています。本プロジェクトでは、宮内庁の神事に魚を献上する老舗寿司店を舞台に、職人の哲学や想いに直接触れる体験をプログラムとして設計しました。Bulldozerは、言語化されていなかった価値まで言語化し可視化することで、参加者が文化や土地や産業のオリジン(起源)の意味を自然に理解できる形に編集し、更に英語に翻訳しました。職人魂や家族・店の歴史、受け継がれる哲学、時代の変化の中でも守られてきた日本文化や食文化の価値に触れ、書籍やインターネットでは得られない“生の情報”を通じ、歴史や背景を追体験することで深い理解と感動をもたらすプレミアムな体験です。

Issue 海外の方に日本文化を伝える際、単なる言葉の翻訳では不十分で、日本の奥深い文化を説明するには、言語と文化の両面から翻訳する必要があった。

老舗文化には、長年受け継がれてきた職人のこだわりや哲学、家族の歴史が存在し、これらは日本文化と密接な関係があります。しかし、単に言葉で説明するだけでは、その奥行きや意味を十分に伝えることができません。普段は地元の人でも触れることができない深い価値を、参加者が理解できる形で整理する必要がありました。情報を構造化し、深い価値や起源(オリジン)を可視化するとともに、異なる文化的背景を持つ方々にも伝わるよう、言語と文化の両面で翻訳することが課題でした。

Approach 職人へのヒアリングや街歩きを通して文化・歴史・背景を言語化・構造化。英語翻訳と体験全体の動線設計によって、五感で日本文化を体感できるプログラムを構築

私たちは、寿司文化を日本人の精神性や価値観を基盤として捉え、その上に「季節を尊ぶ」「素材の味を活かす」「おもてなし」といった価値判断が重なり、さらに提供の仕方や職人の技、客への配慮など具体的なサービスとして文化表現に現れていると考えています。この構造を参加者に伝え、文化のつながりや背景を自然に感じてもらえるよう、体験の設計に取り組みました。

 

プログラム開発では、寿司職人への事前ヒアリングにより、普段は地元の人でも聞けない職人の哲学や想い、かつて魚河岸があった日本橋という地で寿司屋を営むことの意味を伺いました。さらに日本橋の街歩きを行い、土地や街の歴史を踏まえた文化情報を整理・構造化しました。当日は街を歩きながら寿司屋に向かう動線を設計し、道中のワクワク感や期待感を演出しました。当日のプログラム時間中は、参加者が初めて知る情報や体験を散りばめ、日本文化の奥深さを自然に理解できる体験にし、資料や解説も日英で提供し、普段は言語化されていなかった価値まで言語化しました。

 

プログラムの中では、日本文化の一例として、日本ではお箸を横向きに置く理由を紹介しました。料理のある箸の向こう側は神聖な世界、手前側は人が生活する世界を表し、その間に一線を引く「結界」として箸が置かれています。箸を持ち上げることでこの結界が解かれ、私たちは自然の恵みをいただくことができるという意味が込められており、これが「いただきます」の精神につながっているということを話しました。

 

た、江戸時代の寿司は、現在のものより約1.5倍の大きさで、手軽に食べられるファストフードとして親しまれていました。その背景を踏まえ、江戸サイズを再現した寿司握りを提供し、江戸サイズの寿司と現代サイズの寿司を食べ比べできるコンテンツを用意。さらに、包丁研ぎの所作も目の前で見せ、包丁を研ぐ音を聞くことで、歴史と技の両面を五感で体験できる設計にしました。

 

加えて、次の代を担うご子息への想いも伺いながら、参加者が寿司文化の背景をより深く感じられる機会を作りました。

Goal & Vision 日本文化の精神性や価値観を、寿司体験を通じて構造的に整理し、文脈を編み直すことで異なる文化的背景を持つ参加者にも伝わる体験へ。

参加者は、歴史と現代のつながりを実感し、目の前で展開される日本文化を、単なる知識としてではなく、実際に体感することができました。本プロジェクトは、特定の成果や答えを提示することを目的とせず、日本文化の精神性や長い歴史を手がかりに、参加者それぞれが自分なりの理解や気づきを持ち帰る体験を設計したプログラムであり、共感を生み出し、知的好奇心を刺激する効果がありました。

 

 

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参加者からは、

「自分の母国であるフィンランドには、日本ほどの長い歴史がない。だからこそ、日本文化の奥深さにより強い興味を持った」
「初めてカウンターの寿司店で食事をし、目の前で大将の物語を聞けたことが印象に残っている。老舗のお寿司屋さんのご近所付き合いのお話は興味深く、何代にもわたって人との関係性が続いていることがとても素敵だと感じた」

といった声が挙がり、寿司を“料理”としてだけでなく、人と人との関係性や時間の中で育まれてきた文化として捉える視点が生まれました。

 

本事例は、こうした営みの背景にある意味や文脈を丁寧に編み直すことで、異なる文化的背景を持つ人々にも、自然にそして深く届く体験を成立させた事例です。

 

本事例が活かせる領域

本事例で用いた考え方やプロセスは、寿司や食文化に限らず、地域に根づく文化資源や、企業・組織が大切にしてきた価値を“伝わる体験”として再構成するさまざまな場面に応用することができます。

 

以下のような領域において応用が可能:

・地域の文化資源を活かしたインバウンド施策・まちづくり
外国人観光客に響く、“意味のある”体験プログラムの企画・開発

・組織の歴史や理念を深く理解・浸透させるインナーブランディング
社員に向けた、企業理念浸透のワークショップや展示

・観光や教育の文脈における偉人の追体験コンテンツの企画開発
学校や行政・地方自治体との連携による文化教育

 

このようなニーズにお応えします

・新規事業やサービスの認知拡大に向けたプロモーションを検討している
・ブランディングを意識し、ターゲットに響くデザインを制作したい
・経営ビジョンや戦略を共有するインナーブランディングツールを整えたい
・訪日インバウンド向けの体験・サービスを拡大したい(英語対応可)

 

上記のような取り組みに関心をお持ちの企業・自治体・団体の皆さま、Bulldozerは、伝えたい価値や背景の文脈に合わせて、最適な方法で想いをカタチにするお手伝いをいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

参加者の声

  • 自分の母国であるフィンランドには、日本ほどの長い歴史がない。だからこそ、日本文化の奥深さにより強い興味を持った。
  • 初めてカウンターの寿司店で食事をし、目の前で大将の物語を聞けたことが印象に残っている。老舗のお寿司屋さんのご近所付き合いのお話は興味深く、何代にもわたって人との関係性が続いていることがとても素敵だと感じた。

クライアント様情報

株式会社Bulldozer 自社プロジェクト
カテゴリ コンテンツ開発
URL https://bulldozer.co.jp/
実施日 2025.03

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