皇居という歴史的に多層な意味を持つ場所を舞台に、どの時代を切り取るかを関係者と議論し、体験の土台となる価値観を整理しました。その中で、日本文化を象徴する美意識の一つである「粋」に着目し、イベント全体に通底する価値観として、さまざまな切り口や表現で言語化・ビジュアル化しました。
深く膨大なリサーチや現地体験を通じて、コンセプトを言語化・解釈・情報編集し、江戸文化の「粋」や遊び心を体験の仕掛けとして落とし込みました。具体的には、箱根本町での食事体験や江戸時代に関する資料リサーチを行い、得られた知見を制作物に活かしました。
さらに、Bulldozerには海外バックグラウンドを持つメンバーも多く、海外の来場者にも直感的に伝わる表現を検討しました。芸術家やニューヨーク在住のアーティスト、一級建築士など多様な専門家とともに、リサーチや表現方法を議論し、体験全体と制作物に落とし込むプロセスを重ねました。
これらの検討プロセスとプロトタイピングを重ねてデベロップメントを行い、随所に江戸文化の遊び心や洒落を反映させた仕掛けを設計しました。
江戸時代の「粋」をテーマにしたデザイン検討のプロセス(一部)

江戸の文化を立体的に理解するため、多角的なリサーチを行いました。単なる美しさや豪華さだけでなく、お洒落さ、思いやり、人間関係、街の空気感といった複合的な要素を検討し、江戸文化の本質を探りました。
その中でも、江戸の都市構造を象徴する「橋」と「門」に注目しました。
橋:人々の行き交いや商売の交差点としての機能を持ち、街の象徴的な景観を形成
門:神と人間をつなぐ境界を示す構造物
これらは街の「外」と「内」をつなぐポイントとして、エネルギーや人の交流の源であることが示唆されました。