
なぜ、今ノスタルジーが心をつかむのか?
なぜ今、あれほどまでに「懐かしさ」が心をつかむのでしょうか?昭和レトロな音楽、90年代風のファッション、クリームソーダやゲームセンターの看板──最近の街角には、昔を想起させる要素が自然と溶け込んでいます。若い世代から大人まで、過去のカルチャーを「新鮮」として楽しむ動きが広がっています。
このノスタルジーブームは、単なる流行では終わらないかもしれません。そこには、今を生きる私たちが「何かを忘れてきてしまったのではないか」という無意識の問いかけが潜んでいるように思えるのです。
社会全体を見ても、2000年代以降「過去を懐かしむ」文化が顕著になってきました。例えば、ドラマ『不適切にもほどがある!』や映画『バブルへGO!!タイムマシンはドラム式』『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』など、あの時代の空気感が描かれた作品が共感を呼んでいます。背景には、「かつて思い描いていた未来」と「今の現実」とのギャップに、無意識の違和感を抱く人が増えていることがあるのかもしれません。
けれど、未来は決まったものではなく、誰かに委ねるものでもありません。日々の仕事やチームの営みを通じて、私たちは未来を“つくって”いるのです。だからこそ、自分の価値観や動機に立ち返り、「どんな未来を描きたいか?」と向き合うことが重要になります。
懐かしさが、価値観の原点を教えてくれる
Bulldozerでは、こうした問いに向き合うためのアプローチの一つとして「オリジンベースド・アートシンキング」を取り入れています。
過去の原体験や個人の価値観を起点に、「どんな未来を描きたいのか?」を言語化し、組織全体で共有・実践していく思考法=アート思考を軸に、変革の伴走支援を行う企業です。
いくつかのワークショップでは、参加者が自身の過去──特に子ども時代や印象的な体験──を丁寧に振り返ることで、「なぜあの時、ワクワクしていたのか?」「何に夢中だったのか?」を言葉にし、自分自身の価値観や動機を再発見していきます。
それが、「未来はどうありたいか?」という問いと自然につながり、さらに「今、何から始めよう?」という行動へと落とし込まれていきます。
アート思考を通じて、社員一人ひとりの「らしさ」や「動機」を言語化し、企業のビジョンや行動とつなげていく──そんなプロセスを支援する各種プログラムをご紹介します。
チームにひろがる“共感”と“創造”の対話
懐かしさという個人的な感情は、ときにチームの対話を動かす“共通言語”になります。
ある研究開発組織とのアート思考ワークショップでは、未来の理想像を起点に現在の業務を捉え直すプロセスを通じて、メンバー同士の対話が深まり、共感と創造の土壌が育まれました。そこでは、個々の記憶や想いが、組織としての未来像や新たな価値創出の出発点になっていったのです。
実際に企業がどのようにアート思考を取り入れ、組織変革や社員の自律的な行動変容につなげているのか。リアルな現場の声と成果をご紹介します。
記憶は、未来の想像力を支える“根”
人は、自分が知っているもの、体験したことがあるものを起点にしか、本当の意味で「想像する」ことができません。これは創造力の限界ではなく、むしろその“土台”なのです。
つまり、過去を振り返るという行為は、単に思い出に浸ることではなく、自分の想像力の源泉を確認する営みだと言えます。懐かしさに心を動かされる瞬間は、自分の価値観や願望が強く反応している証です。
この視点に立てば、ノスタルジーは決して後ろ向きなものではなく、むしろ“これからの創造”にとって不可欠なエネルギーです。未来への展望が描きにくい時代だからこそ、確かな記憶や体験に立脚するアート思考のアプローチが、再び注目されているのではないでしょうか。
記憶から、未来を描く
ノスタルジーは、過去に閉じこもるためのものではありません。
むしろ、「今の自分は何を大事にしたいのか」「どんな未来を生み出したいのか」を考えるきっかけになります。
そしてその問いは、今日の会議のテーマや、チームの目標、事業の方向性といった実務的な課題にも確かにつながっていきます。
Bulldozerのアート思考ワークショップでは、こうした“記憶から未来を描く”プロセスを、私たちが一緒に伴走しながら深めていきます。まずは、自分の中にある「懐かしさ」に目を向けてみませんか?
その感情の奥には、あなた自身の未来を動かす原動力が眠っているかもしれません。
「アート思考に興味がある」「自社に合うプログラムを相談したい」という方は、お気軽にご連絡ください。
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