
会議室ではなく、寿司カウンターからの再出発
ミドルエイジにおける「もう一度のスタート」とは、いったいどのようなものなのでしょうか。もしその再出発の舞台が会議室ではなく、寿司カウンターだったとしたら──。
株式会社Bulldozerでは、可能性に年齢や肩書きは関係ないと考えています。本記事では、50代にして弊社の「シニアインターン」として参加された“デニーロさん”の軌跡をご紹介します。会社員から寿司職人への転身は、単なるキャリアチェンジではなく、アート思考と人間中心のイノベーションの本質を体現する一例でもあります。
冗談から始まったシニアインターン
デニーロさんの参加は、通常の採用ルートを経たものではありません。数年前、弊社代表の尾和が「朝起きたら、じいやが味噌汁でも作っていてくれたらいいのに」と冗談めかして発した一言がきっかけでした。それを耳にした知人の後押しもあり、Facebookでシニアインターンの募集を告知。しばらくして、以前からBulldozerの活動に関心を寄せていたオフィスの近隣に住むデニーロさんから連絡があったのです。
初日はスーツ姿で現れた彼でしたが、それが最初で最後でした。彼がBulldozerにもたらしたのは、仕組みづくりの視点や高い感情知性、そしてクリエイティブを支える構造への深い洞察でした。
創業間もない弊社において、彼は社内インフラの整備や業務フローの構築といった基盤づくりに大きく貢献してくれました。ただ作業を担うのではなく、「熟練者の視点」をチームにもたらしてくれたのです。
「自分に何ができるか」から「何をしたいのか」へ
インターン期間を終えた彼は、「自分に何ができるか」ではなく、「本当に何をしたいのか」という問いと向き合い始めました。Bulldozerで出会った「才能の爆発」や「時間の使い方」「自己の物語を描く」といったフレームワークに触発され、カフェで思索にふけり、ノートに自問自答を綴り、過去の自分を掘り下げていったのです。
そこで浮かび上がってきたのは、ビジネスプランではなく、一つの記憶でした。穏やかな表情で台所に立ち、料理をする祖父の姿 ーそれは彼の心を静かに揺さぶるイメージでした。
「自分は、何をしていると幸せなのか」
祖父がベレー帽をかぶって、チューリップ型の唐揚げを作ってくれた記憶。その料理を食べた時の驚きと、人が喜ぶ様子を見た時の感動が、彼の原点としてよみがえったのです。
50代で挑戦した新たな道
その後、彼は寿司職人を志し、50歳で寿司学校への入学を決意します。周囲は自分の子どもほどの年齢の若者たち。魚のさばき方、包丁の扱い方、シャリの握り方を一から学び、やがて友人や家族に寿司をふるまうようになります。
評判が少しずつ広まり、釣りに誘ってくれる人や寿司包丁を贈ってくれる人まで現れ、まったく新しい人間関係が芽生えました。彼自身、新たなアイデンティティを育んでいったのです。
もちろん、新たな世界に飛び込むことへの困難もありました。
「アルバイト先の先輩が大学生だったりして、『それ違いますよ』なんて言われることもありました。でも、本当にやりたいことなら、そんなことは全く気になりませんでした」
この変化は、ミドルエイジにおける再出発に対する固定観念を覆すものであり、「内省し、つながり、試してみる」機会があれば、人は年齢に関係なく大きく変化できることを示しています。
真の変化は、外ではなく内側から始まる
「毎日何時間も悩んでいたわけではありません。1日1時間、カフェでノートに書くくらい。でも、Bulldozerで出会った問いのおかげで、自分自身と向き合うことができました。単に仕事ではなく、『どんな人間でありたいか』を考えるきっかけになったんです。」
デニーロさんの物語は、あくまで一例にすぎませんが、そこには、一つの本質が映し出されています。真の変化とは、外側にあるのではなく、自らの内側に目を向けることから始まるのです。
ブルドーザーは、画一的な成功を目指すのではなく、人や組織がそれぞれの「素材」を見つけ、自らの「物語」を描いていけるよう伴走していきます。新たな戦略を生み出すことも、新たな寿司を握ることも、どちらも同じ「創造」の営みなのです。
いま、次の一歩を模索している企業や個人がいらっしゃるのなら、この物語がそのきっかけとなれば幸いです。アート思考とは単なる手法ではなく、物事の「見方」であり、その答えが時に寿司というかたちで現れることもあるのです。
アート思考で“脱常識”な新しい価値を
Bulldozerでは、
・未来創造
・パーパス経営
・イノベーション
・人的資本経営
これらの分野においてアート思考を用いた完全オーダーメイドのワークショップ型コンサルティング、イベント、コンテンツ開発などをご支援しています。
各企業さま・部門・キャリア層に合わせて、これまで手が届かなかった痒いところ、うまく言語化できずにモヤモヤしていたところを、具体的に業務に落とし込む道を開拓します。
ご興味をお持ちいただいた方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!私たちはお客様のビジネスやプロジェクトに最適なアート思考のアプローチを見つけるお手伝いをいたします。まずはお打ち合わせで、才能爆発や新たな可能性を感じてください。
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