目次
1. ミドル層女性に立ちはだかる「見えない壁」とは?
あなたの職場にも、こんな声はありませんか?
「成果を出してきたのに、昇進の話が来ない」
「部下育成も任されているのに、経営層への道筋が見えない」
「管理職になれる女性は一握り。自分は違うと思っている」
多くの35〜50代のミドル女性が感じているのは “天井感”。
その原因は個人の努力不足ではなく、次のような構造的な「見えない壁」です。
・旧来の職務区分(総合職/一般職)の名残
・長時間労働の価値が高く評価される文化
・戦略業務(P/L管理、事業企画)にアサインされにくいローテーション慣行
・将来の役員候補と見なされにくい評価構造
こうして女性は「昇進に直結する仕事」にアクセスしにくく、キャリアの道が可視化されません。
「ガラスの天井」「ガラスの崖」
ガラスの天井(Glass Ceiling):見えない構造的障壁により昇進を阻まれる現象
ガラスの崖(Glass Cliff):企業が困難な局面でのみ女性リーダーを選びやすい傾向
制度整備が進む一方、固定観念・組織文化は依然として根強く残っており、日本企業特有の構造的課題も背景にあります。
2. 「努力すれば報われる」人ほど苦しくなる理由
特に優秀なミドル層女性ほど、
「もっと頑張れば評価される」と信じてキャリアを積み重ねてきました。
しかし、昇進が進まない理由は 努力量の問題ではありません。
本質的には次の構造が影響しています。
女性の価値が「見えにくい」設計になっている
・裏方業務で成果を支えても効果が“事業成果”として見えない
・組織の未来へ貢献していることが可視化されにくい
・人材配置の慣行から「将来の経営候補」と誤認されにくい
この壁を突破するには、「成果を積む」だけでは不十分であり、「自分の価値の見せ方を設計する」ことが不可欠です。
そこで役に立つのが、Bulldozerが提供する Origin-Based Art Thinking です。
3. アート思考(Origin-Based Art Thinking)が壁を突破する理由
― Origin-Based Art Thinking(オリジンベースド・アートシンキング)とは ―
Bulldozerが提唱するアート思考は
「組織の評価軸に自分を合わせる」のではなく、
「自分の原点(オリジン)からキャリアを再設計する」ためのメソッドです。
① 「自分の原点(オリジン)」を言語化する
・自分は何のために働くのか
・仕事で大切にしていること
・(会社として/自分として)どんな価値を生み出したいのか
・(会社として/自分として)どのような未来を実現したいのか
・自分の強みや得意なこと(才能)
・今の自分を形作った出来事は?
・嬉しい/悲しいと感じる瞬間は?

これを言語化することで、キャリアの軸が明確化し、自己肯定感が高まり、意思決定の精度が上がります。
② 理想の未来を描き、今の仕事を「意味」で再定義する
未来→現在への逆算思考により、日々の業務の“意味づけ”が変わり、結果として影響力が可視化される
評価されやすい成果のつくり方も変わります。
③ “時間”ではなく“影響力”でコミットメントを測る
長時間労働を価値の中心に置くのではなく、「組織をどれだけ前進させたか」というインパクト中心の働き方に転換します。
この視点を持つことで、「支える立場」から「変革を起こす立場」へと一歩踏み出せます。
4. 「効率の時代」から「意味の時代」へ:女性リーダーが鍵を握る
企業が持続的に成長するために欠かせなくなっているのは、効率ではなく“意味”を創るリーダーシップです。
企業のパーパスと、個人のオリジンをつなぎ、組織の未来に新しい視点をもたらすこと。これがまさにミドル層女性が強みを発揮しやすい領域です。
Origin-Based Art Thinking を身につけることで女性は 「影響力を持つリーダー」への実質的なキャリアパスを描けるようになります。
◾️事例分析コラム:IBMに学ぶ ― 女性管理職を増やす「仕組みづくり」の本質)
IBMはD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)を長年にわたり経営戦略の中心に据え、女性活躍を“制度”ではなく“文化”として組織に根づかせてきた企業です。日本IBMでは1998年に女性社員主体の「Japan Women’s Council(JWC)」を設置し、現場の課題を可視化 → 施策提言 → 制度改善 というサイクルを継続的に推進。
その結果、在宅勤務・短時間勤務・企業内保育所など、多様な働き方を支える制度が段階的に整備されました。
制度が女性だけでなく、育児・介護・病気など様々なライフステージを持つ社員にも機能するよう設計された点も特徴です。さらに、女性リーダーを育成するパイプライン強化により、女性管理職比率は着実に上昇。IBMの事例は、“施策の羅列”ではなく“仕組みとしての運用”こそが変革を生むという示唆に富み、日本企業においても、当事者参加と長期視点での運用が鍵であることを教えてくれます。
出典:
IBM Corporation. (2023). Women in Technology, IBM. Retrieved from https://www.ibm.com/history/women-in-tech(閲覧日:2025年12月2日)
IBM Corporation. (2023). IBM and Chief study finds women in leadership pipeline hollowed out in the middle. IBM. Retrieved from https://uk.newsroom.ibm.com/2023-03-01-IBM-and-Chief-Study-Finds-Women-in-Leadership-Pipeline-has-Hollowed-Out-in-the-Middle(閲覧日:2025年12月2日)
内閣府男女共同参画局. (2018). 取組事例ファイル / 企業編、男女共同参画白書、URL:https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2018/201807/201807_07.html(閲覧日:2025年12月2日)
若井 健太 (2022). IBM流のダイバーシティ&インクルージョンへの取り組み – 4分野でコミュニティ、マイナビニュース(Tech+)、URL:https://news.mynavi.jp/techplus/article/20221027-2494685/(閲覧日:2025年12月2日)
5. 自分の突破を始めるためのセルフチェック
以下の問いに、あなたは明確に答えられますか?
・自分だけが提供できる価値は何か?
・今の仕事は、企業の未来とどうつながっているのか?
・自分のコミットメントは“時間”ではなく“影響力”で説明できるか?
一つでも曖昧なら、今こそ“自分の突破”を始めるときです。
6. 女性管理職を増やしたい企業担当者の方へ
― Bulldozerが提供するアート思考型ワークショップ ―
Bulldozerのワークショップでは、ミドル層女性が自分の価値を言語化し、 組織変革のエンジンとなるリーダーシップを実践的に習得できます。
・女性が“意味を創るリーダー”へ転換するための体系的メソッド
・現場を巻き込みながら組織変革を推進するためのフレーム
・個人と組織のパーパスをつなぐアート思考の導入支援
Bulldozerでは、これまでに、個人や組織の価値=オリジンや才能を様々な形で言語化・表現するワークショップを行ってきました。過去のワークショップでは、香りで自分の才能を表現する香水作りや、会社のパーパスやオリジンを表現するキャンドル作りを行い、新しい角度から自分自身への発見があったり、他者の新たな一面を垣間見れたりと、大変好評なワークショップとなっております。
女性もイキイキと活躍できる職場を実現したい企業担当者の方、管理職女性を増やす仕組みを整えたい方、まずはお気軽にご相談ください。
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