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大手グローバルメーカー企業

新規事業の発想が生まれにくい。その壁を突破するのは、独自のリサーチ×時空間の振り子から生まれた“思考ツール”

大手グローバルメーカー企業様の新規事業開発部に向けて、「香り」を切り口にしたBulldozer独自のリサーチと、アート思考を取り入れた解釈で「香りの年表」を開発いたしました。大企業が直面しやすい”発想の停滞”を突破し、常識を疑い、新たな仮説を立てて未来を考える上で、新規事業開発部の皆様の発想力を引き出す思考ツールとなりました。

Issue 既存データや知識に頼るだけでは独自性ある仮説を構築しづらく、新しい発想が生まれにくい

新規事業開発事業部のご担当者様より、自社の既存商品からヒントを得た「香り」という視点から、何かイノベーションを起こすカギを見つけたいというご相談をいただきました。

 

大企業の新規事業開発では、まだ答えのない未来を自分たちで構想しなければなりません。しかし、市場データや一般知識だけでは競合他社と同じアプローチになってしまいます。さらに、これまでの延長線上の発想が新しい問いや発想を生むに当たってボトルネックとなり、結果として既存事業の延長に留まってしまうことが多くあります。

 

今回のプロジェクトでは新しい事業を生むにあたり、香りにまつわる断片的な知識をどう俯瞰するか、またどんな点に着眼するか?という課題を抱えていらっしゃいました。

Approach アート思考を取り入れ、未来を考えるための思考ツールとして、ヨーロッパと日本の「香り」を独自リサーチ。新たな切り口で歴史を整理した「香りの年表」を作成

Bulldozerは「香り」という一見ビジネスから離れたテーマを切り口に、ヨーロッパと日本の古代から現代までを横断的に調査し、独自のリサーチ方法で「香りの年表」を作成しました。

 

・網羅的リサーチ × 独自解釈
フランスの香水文化が実はイタリア・メディチ家から伝わったこと、ペスト流行期には香りが「身を守る手段」と信じられていたこと、日本では香りが茶道や和歌と並ぶ教養の一部だったことなど、これまで見えなかった地政学上、歴史上のマクロな動きと香りとの連動を可視化しました。

 

・思考ツールとしての年表
年表は「情報を眺める」だけでなく「解釈を足す・比較する」ための仕組みとして設計しました。印刷して横に並べることで、香りとファッション・色との関係や、習慣・宗教的価値観、魔術、そして技術革新と香料の進化といった多様な視点が自然に引き出されました。

 

・アート思考の導入
「時空間の振り子」というフレームを活用し、過去と未来を行き来しながら問いを立てるプロセスを導入。単なる調査結果にとどまらず、香りの歴史を振り返ることで、未来を構想するための“思考の装置”として機能するようにしました。

年表には、年代と国・地域、そして各時代において「香り」が持つ意味を、香りの形態や写真、使用シーンなどの情報とともに記載。

時代の流れに沿って、「香り」への解釈や形態がどのように変化してきたのかを網羅的に見ることができます。

 

Goal & Vision 「香りの年表」を使った部内のディスカッションで、新しい切り口やインスピレーションがどんどん湧き出て、創造的に新規事業開発が進められる

今回の「香りの年表」製作を通して、非常に身近な嗅覚、「香り」という無形なものが、時代や場所を越えて育まれてきた”人類共通の無形資産”であることがわかりました。Bulldozer独自のアート思考フレームワーク「時空間の振り子」を使い、現代にはない「香り」への解釈に触れることで、ご担当者さまの創造性が刺激され、新たな発想を生むきっかけが生まれました。現在の形にいたるまで、時代や国・文化、社会情勢の違いや変遷により、全く異なる”解釈”が行われていたことが明らかになったことは、現代の常識を疑い、新たな発想を引き出す手助けになりました。 

 

・発想の突破口に
第一次世界大戦期の技術革新が香料に影響した事実から「未来の香りは宇宙技術と結びつくのでは」という発想が生まれるなど、従来のアプローチでは得られない新しいアイデアが引き出されました。

 

・大企業の新規事業にフィットする枠組み
過去にさまざまな商品を手がけてきた企業は、成功事例や現実的な制約、他社との差別化に縛られ、発想が限定される傾向があります。現代や現在の場所の常識から一度離れて思考できる「時空間の振り子」の思考ツールの導入により、多角的かつ創造的な発想を生み出すことが可能となりました。

参加者の声

  • 香りの意義や歴史的な背景を知ることができて、新たな切り口で商品や事業を開発していくに当たってのヒントになりそうです。内部のみの議論では、なかなか発想が飛ばず、かといって誰に相談したらいいか、悩んでいました。そんな中、ブルドーザーの時空間の振り子は常識を疑うことで、発想の突破口を得られるフレームワークだと感じました。発想豊かに新規事業をすすめるためのツールが欲しいと思いながらも、こうした特殊な内容は発注する先がないです。短期間・限られた予算内で、高いクオリティで納品いただき、事業開発を進めていくに当たってのお守りができて、非常に満足しています。
    新規事業開発部 男性

クライアント様情報

大手グローバルメーカー企業
カテゴリ コンテンツ開発
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実施日 2025.08

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