目次
人的資本経営とは?なぜ最近注目されている?
人的資本経営の開示義務、なぜ?(欧米からの流れなど)
人的資本経営にシフトすると何がいいの?
人的資本経営と「アート思考」との繋がり
まとめ
「アート思考が、人的資本経営に役立つこと」
2023年、「人的資本(Human Capital)」の言葉を新聞などで目にしたことはないでしょうか。
世界で画一的な「人的資本」の定義はありませんが、国際機関、各国の会計基準や研究者らそれぞれが定義しており、2023年現在、多くの企業がこのトピックについて考えています。
基本となる考え方は、労働者を単なる「労働力」として捉えるのではなく、個性や能力を持ち、「資本」として捉えることです。
このように、「人的資本」に注目し、個々の個性や能力を最大限引き出せば、生み出した価値を企業や社会に還元してくれ、今後の予測不可能なこれからの時代を柔軟に生き抜く推進力になるのではないか、ということに期待感が高まっています。
本記事を読んでくださっている皆様には、自分や他の社員の個性や能力に注目し、Bulldozerが提案している「アート思考」と掛け合わせて考えていただくことで、持続可能な経営やイノベーションに、役立てていただけたらと思います!
人的資本経営とは?なぜ最近注目されている?
人的資本経営は、労働者を「資本」として捉え、一人一人の価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげるという経営の考え方です。高度経済成長以降、企業は、大規模な機械や設備を用いて、製品を大量生産し、標準化することが経済活動の中心となっていました。
しかし、現代では、デジタル化が進み、AIの進歩もあり、労働の内容は知識やノウハウの提供という側面が強まっています。
また、働き方はフレックス制や在宅ワークのような働き方が増えています。企業が高い倫理感を持っているかどうかも重要で、国籍、ジェンダー、年齢、雇用形態などで不当な扱いを受けないなどの倫理基準も以前に比べて厳しくなりました。
このように、労働で重要視される点が変化したり、働き方の見直し、社会の価値観に合わせた企業経営の在り方の変化が見られます。
人的資本経営の開示義務、なぜ?(欧米からの流れなど)
国内では、2023年3月期決算から有価証券報告書の中で、人的資本経営の情報開示が義務付けられました。
開示項目は「人材育成」「エンゲージメント」「流動性」「ダイバーシティ」「健康・安全」「労働慣行」「コンプライアンス」の7分野、19項目です。
例えば、人的資本への投資に対する考え方や、経営者自らの明確な認識やビジョンが存在するかどうか、ビジネスモデルや経営戦略の明確化、人材育成の方策や目標の設定などが投資家などに開示される必要があります。
国内で、このような人的資本の情報開示の流れが加速したのには、海外投資家が「人的資本」に以前から注目しており、各国機関が基準を設けたことが背景にあります。
EUは、2014年に非財務情報開示指令(NFRD)において、「社会と従業員」を含む情報開示を義務づけ、米国証券取引委員会(SEC)は2020年8月から上場企業に対して「人的資本の情報開示」を義務づけています。
「人的資本」は、ESG投資 (環境、社会、コーポレートガバナンス、の観点に配慮して投資判断を行うこと)の、「S: 社会」のカテゴリーに含まれています。
このように、人材を「資本」として捉え、明確なビジョンに向かって進んでいる企業の姿勢を見せることは、21世紀の企業にとって、社会的な信頼を獲得するための重要な要素になりつつあります。
人的資本経営にシフトすると何がいい?
人的資本経営に注目して、経営をすることで、主に3つのメリットがあると考えられます。
1. 従業員満足度の向上
個人の能力や才能を発揮することができるので、従業員のモチベーションと満足度を高めることができます。企業への帰属意識も強まり、離職率の低下や、キャリアアップの意欲向上に繋がります。
2. イノベーション
従業員の能力や個性が引き出されるので、従業員が創造的な解決策を見つけ、新たなアイデアを出せるようになります。従業員の意見が大切にされたり、風通しの良い職場というのは、心理的安全性を担保されており、社員が能動的に働きやすい環境です。そのような環境ではイノベーションが生まれやすいと言われています。
3. 競争力
従業員の能力や個性が引き出され、組織のイノベーション力を向上させることができれば市場で競争力を持つことができます。そして、競争力のある企業や、風通しの良い企業は、優秀な人材を引き付けることができ、更なる競争力を手に入れることができます。
4. 人的資本経営と「アート思考」との繋がり
今までの話から、「人的資本経営」とBulldozerの「アート思考」に共通点があると感じたことはなかったでしょうか。どちらも、人の才能や能力に注目をしており、活かすことに重きを置いており、人的資本経営と「アート思考」は密接に関わっていると言えます。
「人的資本経営」…個人の才能や価値に焦点を当て、最大限引き出し、生み出した価値を企業や社会に還元する
「アート思考」…自分・自社の起源となる”オリジン”を見つめ、現在の延長線上にない新しい価値を想像し・具現化することで、価値として社内や世界に還元する
「人的資本経営」で、個人の中に潜む創造性の源泉に着目し、「アート思考」で、一人一人が理想とする未来を描き、そこに向かって行動していくことで、一人一人が輝くことができ、理想の未来を実現することができるのです。
しかし多くの人、会社や個人は、個人の才能や価値を生かし切ることができていない状態です。(図1)自分と会社は別物と考えていたり、会社への興味がそれほどないので、できることが何かわからない!となってしまい、行き詰まってしまいます。部下が自律的に行動し、もっと能力を生かして欲しいのに、距離感があって引き出せない…などの悩みはありませんか?
ここでアート思考(図2)の出番です。Bulldozerのアート思考は、プロセスが細かく設定されており、3つのフェーズと11ステップで構成されています。
アート思考では、現在の自分を起点に過去を振り返り、なぜその選択や行動をしたのか、なぜそれに興味を持っているのかを丁寧に、分析・言語化します。
そして、共有、自分と会社の共通項の発見、深掘りなどを順番に行って行きます。そうすることで、やりたいことが明確化され、個人の意欲やモチベーションが上がり、イノベーションに繋がっていくのです。
まとめ
今回は、アート思考が人的資本経営にできることは何かについて執筆させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
人的資本経営とアート思考とこれほど相性が良いということを初めてご存知になった方もいるのではないでしょうか?
ぜひ、ご自身と会社との共通項や、同僚、部下と会社との共通項を見つけ、これまでよりもワクワクしながら、そして個性や能力を生かしながら働いていただけたらと思います!
Bulldozerでは、ワークショップを展開しており、11のステップを一つずつ丁寧に踏んでいき、最終的に行動変容にまで繋げるお手伝いをしています。
本投稿を読んで、アート思考、当社に興味を持っていただけたら幸いです。
ぜひお気軽にお問い合わせください!
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参考
日経BP
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OCB360
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